鬣山・大津山(大津島) 2016.11.28

たてがみやま・163m - おおずやま・174m




海上より鬣山を見る。



歩行距離 8.5km
所要時間 4時間30分
累積標高差 (+) 560m  (-) 560m
コース 馬島港08:25 → 回天発射訓練基地08:40 → 鬣山09:20 → 回天記念館10:05
 → 軍用道路分岐11:25 → 大津山12:10 → 軍用道路分岐 → 馬島港12:55 

昨日は昼過ぎに萩を出発し、湯野温泉・紫水園でひと風呂浴びた後、近くにある周南市の道の駅「ソレーネ周南」で車中泊する。ソレーネ周南は2年前にオープンした道の駅である。周南周辺の山に登るのにちょうどいい基地になりそうだ。ソレーネは「そうなんです!」の山口弁をもじったものであろか。面白くて、印象的な名前である。

寒気が押し寄せ夜中はかなり冷え込んだがモンベルのダウンシュラフと封筒型のシュラフを二枚重ねにして朝まで安眠する。朝起きた時の車内温度は、10度。寒い〜。朝05:40に道の駅を出発し大津島行きの連絡船が出る徳山港に向かう。

07:40発のフェリー新大津島に乗船する。大津島の刈尾港を経由して所要時間50分で馬島港に到着する。数人の釣り客とともにフェリーを降り、前方に鬣山を見ながら歩く。バンガローのあるふれあいセンター横を抜け、最初に回天発射訓練基地に行くことにする。堤防を越えると瀬戸内海が見える海水浴場あり、そこから紅葉した山越しに瀬戸内海に突き出た回天発射訓練基地を見る。船に乗り徳山港には数えきれないくらい入港したことがあり、大津島が回天の島であることは知っていたのであるが、入港するときに見るコンクリートの構造物が回天発射訓練基地とは知らなかった。乗っていた船はよく徳山湾内の大津島のすぐ北側の錨地に停泊し、その時大津島の山々や町並みをよく目の前に見ていた。

バンガーローを過ぎるとトンネルがある。魚雷や人間魚雷回天を発射基地までトロッコで運ぶためのトンネルだという。人もいないのに急にトンネル内に声が響き渡り驚く。センサーで通る人を感知して自動的に解説が流れるようになっているらしい。トンネルの中央部の広い部分に当時の数枚の写真が掲げてある。回天の搭乗員も訓練や出撃のためこのトンネルを通った。搭乗員は国のために死を覚悟してこのトンネルを通ったことであろう。遣り切れない気持ちになる・・・。トンネルを抜け、前方に回天発射訓練基地を見る。桟橋の通路を歩き回天発射訓練基地まで来る。基地跡の構造物の中央に回天を収めていたと思われるく区画がある。ここまで回天を運び、直線往復、島の半周、一周等のもう訓練が行われたという。そばには数人の釣り人が魚釣りをしている。

回天訓練基地から鬣山に登る。原生林の森の登山道を上っていくと視界が開け馬島が見えてくる。難なく標高163mの鬣山山頂に到着する。徳山湾・新南陽の港が一望できる。視界を維持するため山頂周辺の木が切り倒されている。絶景を見ながら。朝・昼飯を食べる。鬣山山頂には金属製のモニュメント(未来の風)がある。 鬣山を下り回天記念館に立ち寄る。回天戦没者の写真、遺品、手紙等が展示してある。回天による戦没者は、搭乗員、整備員他145名、没時の平均年齢は21.1歳だったという。全員志願兵で館内の戦没者の写真を見ると階級の多くは少佐になっている。国のことを思う多くの戦没者の犠牲の上に今の平和な時代がある。平和な時代に生まれた自分は、もう少し一生懸命生きなければならないということを痛切に思う。

回天記念館から一旦海岸沿いの道に出て、大津山(砲台山)に向かうが道を間違え、天浦神社の方に上ってしまう。数件民家がありその家の住人からこの先は行き止まりだと教えられる。天浦神社の下のほうに樹齢350年のツバキの巨樹を見る。再び海岸沿いの舗装道まで下り、500m程歩くと大津島砲台跡の看板のある分岐がある。左に折れしばらく舗装道を上ると砲台山登山道の大きな看板がある。そこを右に折れ竹林の中のなだらか道を上っていく。山頂まで舗装道が続くが荒れ気味だ。12:10大津山山頂に到着する。山頂に広く荒れている。山頂には戦時中の昭和19年、大津島砲台があり12.7cm連装高射砲3基、13mm単装機銃1門、150cm探照灯1基が備えつけられ兵員54名が常駐していたという。その砲台群は、昭和20年終戦間際にあった2度の徳山大空襲においては、性能不足により戦果をあげることができなかったという。山頂の先に進むと徳山湾を望むことができる。

来た道を戻り馬島港に向かう。大津島の東岸沿いに舗装道がはしっており、そこを歩きながら見る長い海岸線は、大津島が大きな島であることを感じさせる。馬島港が見えてくると、ちょうどフェリーが入港している。速足で歩き13:00発のフェリーにぎりぎり間に合い乗船する。

徳山港に到着したフェリーを降り車で西に移動し再び湯野温泉・紫水園に立ち寄り、今晩も道の駅「ソレーネ周南」で車中泊することにする。明日も早起きして下松にある虎ヶ岳・烏帽子岳を縦走する予定だ。



道の駅「ソレーネ周南」で車中泊する。

1日目の夕食。

徳山港のフェリー乗場。

徳山港07:40発のフェリー新大津島に乗る。

フェリーの船室内

大津島に向かう。

フェリーは刈尾港に経由する。

間もなく馬島港に入港する。

馬島港に着岸・所要時間は50分

フェリー乗り場待合室前にある案内図

馬島港から回天の基地跡に向かう。

回天供養

ふれあいセンターを左に折れる。

海水浴場から回天発射訓練基地跡を見る。

魚雷を運ぶためのトンネルを通る。

トンネルの中央部は広くなっている。





トンネルを抜けると回天発射訓練基地跡が目の前に見える。

回天発射訓練基地跡

回天発射訓練基地跡

トンネルを振り返る。

・・・

養浩館前に鬣山登山口がある。

原生林の森の遊歩道を登っていく。

視界が開け左後方に馬島を見る。

ジグザグの登山道を上る。


鬣山山頂に到着する。
山頂にはモニュメントがある。→


山頂から大華山が見える。


↑山頂から野島を見る。

鬣山(163m)

鬣山からフェリーを見る。

山頂のすぐ下に魚雷見張所跡がある。
☆パノラマ(写真をクリックすると拡大写真が出てきます。)☆

鬣山山頂から徳山湾を見る。

回天記念館に立ち寄る。

回天記念館

回天の模型

回天の推進器

回天の推進器機関

回天戦没者145名の碑

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道を外れツバキの巨樹を見る。

ツバキの巨樹

ツバキの巨樹

海岸沿いに鎮座する命水地蔵


しばらく海岸沿いに歩く。


旧軍用道路に入る。


なだらかな道を上り砲台山へ。

兵舎があった広場

大津山山頂の高射砲の砲台跡

大津山山頂付近の兵舎跡

大津山山頂にある解説

大津山山頂から徳山湾を見る。

大津山を下山して馬島港に戻る。大津島の北側を振り返る。大きな島だ。

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